久留米市で新しくお店や事業を始めようとするとき、必ず確認しておきたいのが「許認可」の有無です。
開業準備が整っていても、必要な許可を取得していないと営業できないケースも多くあります。
特に許認可は申請から許可まで時間がかかるため、「1ヶ月前では遅い」のが現実です。
今回は久留米で特に多い業種を中心に、代表的な許認可と準備期間をまとめました。
飲食業(カフェ・居酒屋・レストランなど)
必要な許認可
- 飲食店営業許可(食品衛生法)
久留米市保健所に申請。飲食店として営業するには必須。 - 深夜酒類提供飲食店営業届出(風営法)
深夜0時以降にお酒を提供する場合は必要。 - 菓子製造業許可
持ち帰り用のお菓子やパンを製造する場合に必要。
準備期間の目安:申請から許可まで約2-3週間
ポイント
店内レイアウトや厨房の設備基準が細かく決まっているため、物件契約前に保健所との事前相談を強くおすすめします。
小売業(古物・雑貨・リサイクルショップなど)
必要な許認可
- 古物商許可(古物営業法)
中古品やアンティークを販売する場合、久留米警察署に申請が必要 - 酒類販売業免許(国税庁管轄)
お酒を扱う場合は税務署への免許申請が必要
準備期間の目安:申請から許可まで約40日
ポイント
無許可営業は「知らなかった」では済まない厳しい分野。オンライン販売でも適用されるため要注意
美容・理容業
必要な許認可
- 美容所・理容所開設届出(保健所)
美容院や理容室を開業するには、設備基準を満たした上で久留米市保健所に届け出る必要があります。 - 管理美容師・管理理容師の設置
従業員を2人以上雇う場合は、管理資格者の配置が義務。
準備期間の目安:届出から営業開始まで約2-3週間
ポイント
内装工事の段階から保健所と相談しながら進めるとスムーズです。
福祉関連(高齢者デイサービス・保育)
高齢者デイサービス(通所介護)
必要な許認可
- 介護保険事業所指定(介護保険法)
福岡県に申請し、指定を受けることで介護報酬を算定可能。 - 人員基準・設備基準の遵守
介護職員、生活相談員、看護職員など、配置人数が細かく定められています。 - 消防法・建築基準法への適合
バリアフリー、避難経路、耐火基準の確認が必要。
保育施設(認可・認可外)
必要な許認可
- 認可保育園
福岡県や市町村の基準を満たし、認可を受けることで公的補助が適用される。 - 認可外保育施設
久留米市への届出が必要。基準は緩和されるが、定期的な立入検査あり。 - 助成制度や補助金の活用
小規模保育や企業主導型保育など、多様な制度があり、事業モデルに合わせた検討が重要。
準備期間の目安:申請から指定まで約2-3ヶ月
ポイント
福祉関連は「人員配置」「設備基準」「制度理解」が三本柱。半年以上前からの準備が成功の鍵となります。
建設業・不動産業
必要な許認可
- 建設業許可(建設業法)
500万円以上(税込)の工事を請け負う場合に必須。 - 宅地建物取引業免許(宅建業法)
不動産の売買や仲介を業として行う場合は福岡県知事免許が必要。
準備期間の目安:申請から許可まで約45日-2ヶ月
ポイント
実務経験や専任技術者の要件など、資格と経歴の裏付けが必要な分野です。
※建設業許可の金額基準や各種手数料は法改正により変更される場合があります。
民泊業・運送業(近年需要増)
民泊業
必要な許認可
- 住宅宿泊事業届出(民泊新法)
久留米市への届出が必要。年間営業日数180日以内の制限あり。 - 旅館業許可
より本格的な宿泊業を行う場合は久留米市保健所への許可申請。
軽貨物運送業
必要な許認可
- 貨物軽自動車運送事業経営届出
運輸支局への届出が必要。個人事業でも対象。
準備期間の目安:届出から事業開始まで約1-2週間
まとめ
久留米市で開業を考える際には、必ず「この業種に必要な許認可は何か?」を最初に洗い出しておくことが重要です。 特に福祉関連(デイサービス・保育)は、書類だけでなく人材や設備の準備が伴うため、半年以上前からの計画が成功のカギになります。
「せっかく開業準備を整えたのに、許可が下りずにオープンできない…」という事態を避けるためにも、早めの確認と専門家への相談をおすすめします。
久留米での開業をお考えの方へ
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